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マメ知識

意外と知らない金の本当の希少価値

地球上に存在する金はわずか23万トン

人類が金を手にして以来、6000年の間に採掘された金の総量は約17万トンといわれています。これはオリンピックの公式プール約3杯分。結構ある?と思われがちですが、実は非常に限りある資源です。WGCの調査によれば、地球上に残る金の総量は残り約7万トン前後と言われています。これはプールに換算すると約1杯半。つまりあと1/3しか残されていません。更にこの7万トンは、地下数千メートルの採掘困難な深い鉱脈や、活動中のマグマ、海水中に溶けている金を含めての量なので、実際に採掘可能な金鉱脈から入手できる量はもっと少ない数字になります。現在、金は全世界で年間2500トン前後のペースで産出されているため、近い将来、人類の技術で採掘可能な天然の金鉱脈は枯渇してしまうだろう言われています。しかし様々なハイテク技術の発展により、ジュエリーの原材料にとどまらず金に対する需要は過去の6000年に比べ飛躍的に増えています。この量の少なさと需要の高まりが、金の希少性と価値を高めていると言っても過言ではありません。

金に負けず劣らず希少なプラチナ

金と並ぶ希少な貴金属として知られるのがプラチナです。その埋蔵量は、なんと全世界を合わせてもわずか1万6千トンと推定され、金とは比較にならないほど希少です。プラチナの歴史は金に比べれば非常に浅く、有史以来これまでに採掘された総量はたったの約5千トン程度と言われています。しかし推定埋蔵量に対してすでに1/5を採掘しており、今後は更に採掘が困難になっていくことは金の歴史を見ても容易に想像がつきます。特にプラチナの鉱脈は75%が南アフリカ、17%がロシアに偏っており、国内情勢の影響を受けやすい鉱山が多数存在します。現在の年間供給量は約2万トン。1トンもの鉱石からわずか3gしか採取できないという非常に含有量の少ない文字通りのレアメタルです。3gというと、シンプルで小振りなリング1つ分程度といえば、その少なさが容易に想像できるかと思います。このプラチナは、ジュエリーの材料としての需要以上に、なんと需要の約60%以上が工業用に利用されています。用途は多岐にわたり、身近な自動車からコンピュータのパーツ、医療用機器、バイオ技術の現場など、非常に生活に密着した金属でもあるのです。今後の人類の技術発展には欠かせない金属でもあるため、推定埋蔵量の少なさもあり、非常に価値が高まっているのです。

金とプラチナの価値は今後どう変わる?

金は世界共通の普遍的な価値を持つため、いわゆる無国籍な通貨として各国の銀行が保有量を増やしているなど、世界経済に大きな役割を持つため、長期的な視点からは非常に安定した価値を保っています。そのため、ごく短期的な値動きによって価値の是非を問わず、10年以上の長い視点を持って考えれば、保有財産としての価値を持ち続けることは間違いないでしょう。今後は天然の鉱山からの産出量が確実に減っていくことを考えると、金の希少価値はますます高くなると考えて問題ありません。プラチナは金に比べると相場が小さいことや、需要の半分以上が工業用であるため不景気になると需要が下がること、更に大半のプラチナを産出する南アフリカは情勢が不安定なため突然の高騰もあり得るなど、価値の面では不安定さを持っています。プラチナは金と比較するとまだ歴史の浅い金属でもあるため、今後も技術的な観点から需要が続き、一定の価値は保たれると考えても良いと思われますが、金のような無国籍通貨の価値を持つにはやや不安定と言わざるを得ません。工業技術には決して欠かせない触媒であるため、プラチナが全く無価値になるということはありえませんが、相場が大きく値を動かすことがあるので、その価値については国際情勢を慎重に見ながら判断する必要があります。